生産地を知ろう!:インドネシア編
生産地を知ろうシリーズ、これまではアフリカの生産国を紹介してきましたが、ここで一度グッと日本のご近所に話を移したいと思います!
コーヒーと聞くと、ラテンアメリカやアフリカのイメージを持つ人も多いかもしれませんが、アジアの生産国も負けてはいません。
他の地域にはない独特な味わいを感じることができるアジア産のコーヒーは多くの人を虜にしています。
今回は、アジアのコーヒー生産国として、世界最多の島数を誇るインドネシアについてご紹介します!
【目次】
生産概要
たくさんの島が集まるインドネシア。
この国では病気や災害によってアラビカ種のコーヒーが全滅してしまったという歴史から、病気に強いロブスタ種が多く栽培されています。
それでもなお、インドネシア産のアラビカ種はマンデリンコーヒーとして知られ、多くの人々に愛飲されています。
アジア有数の生産国インドネシアの生産概要を見ていきましょう!
生産量
今回も国際コーヒー機関(ICO)のデータを参考に、2018年のインドネシア全体のコーヒー生産量は1020万袋分、重さにすると61万2千トン。
アジアではベトナムに次ぐ第2位で、世界では第4位の生産量を誇ります。
また世界の生産量から見ると、約6%がインドネシアのコーヒーということになります。
ただ、インドネシアでは基本ロブスタ種が多く栽培されているため、品種別に考えるとまた少し変わってきます。
スマトラ式加工法
インドネシアでは精製加工の際に、ギリン バザーと呼ばれるスマトラ式の加工法を用いています。
雨が多いため乾燥に時間がかからないようにするため、また水が貴重な資源であるというインドネシアだからこそ生まれた加工法で、工程はパルプドナチュラルに近いものがあります。
果肉除去の後、ミューシレージが残った状態で一時乾燥。十分に乾ききる前に脱穀し、その後、最終乾燥を行う方法です。
生豆は独特な深緑色に仕上がるのが特徴です。
主な生産地
1万4千以上の島の集合であるインドネシアでは島ごとで品種など少々異なる点があるので、インドネシアの主要な生産地域の、スマトラ島、スラウェシ島にフォーカスを当てて見ていきましょう。
スマトラ島
インドネシアの生産量の70%以上を占めていて、その多くはロブスタ種。
アチェ州やリントンが有名で、コーヒー関係の話題によく出る、「マンデリン」はスマトラ島北部で栽培されているアラビカ種を指す言葉です。
スマトラ島のコーヒーは、重みのある独特な舌触りが特徴で、スギやスパイスといった風味が魅力です。
栽培品種の割合は、ロブスタ種が約7割で、ティピカやブルボンといったアラビカ種が約3割で、収穫期は10月~3月です。
スラウェシ島
生産量に占める割合は10%未満ではありますが、アラビカ種の栽培量が最も多いのが、スラウェシ島で収穫期は7月~9月です。
栽培品種の割合は、ロブスタ種が約1割、アラビカ種が約9割と他の島々とは真逆。
有名な生産地はトラジャやカロシと言う地域で、インドネシア産のコーヒーのパッケージにもよく使われます。
コーヒーはグレープフルーツやベリー系のフルーティな味わいが特徴的です。
特徴
植物、ハーブ、スパイス、フルーツなど多様な風味を味わうことができるのがインドネシアのコーヒーで、舌触りも重いものから軽やかなものなど、いろいろです。
同じインドネシア産のコーヒーでも、島ごとに味わいに違いがあるため、産地情報に注目してみるのもいいですね。
ベースコーヒーで扱っているインドネシア アルールバダはスマトラ島アチェ州の豆で、独特な舌触りとプルーンやカカオの風味を感じる甘みが特徴です!
こちらもマンデリンコーヒーにあたる豆で、よく深煎りで焙煎されることが多いマンデリンコーヒーですが、ベースコーヒーでは風味を楽しんでいただけるよう中煎りで仕上げています。
クセになる味わいを是非お試しください!