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コラム
COLUMN

2019.05.20
コーヒー

Cup of Excellence

前回のコラムに少し出てきた、カップオブエクセレンス(COE)。

では、COEとは一体何なのか?

COEのマークがあるコーヒーはどのような物なのか?

今回はもう少し詳しくご紹介したいと思います!

ホンジュラスのコーヒー豆

 

カップオブエクセレンスとは?

カップオブエクセレンス(COE)とは、簡単に言ってしまえば、年に一度開催されるコーヒーの品評会のことです。しかしただの品評会ではありません、COEはその年の最高中の最高品質のコーヒーを決める、言ってしまえばコーヒーのオリンピックのようなものです。

アメリカのNPO団体、アライアンス・フォー・コーヒー・オブ・エクセレンス(ACE)によって運営されているもので、高品質のコーヒーを見つけ、評価し、格付けするために行われています。

厳しい審査を通った最高級のコーヒーにのみCOEの称号は与えられます。

 

入賞したコーヒーがインターネットでオークションにかけられるのもCOEの特徴です。

多くのコーヒーバイヤーが最高級のコーヒーを手に入れようとオークションに参加します。

約450gのコーヒーに40米ドル以上、時には100米ドル近くの値が付くことも少なくなく、COE認証を受けるコーヒーがいかに高品質かを物語っています。

 

カップオブエクセレンスの称号を得るまで

COEの品評会は現在、ブラジル、グアテマラ、ニカラグア、エルサルバドル、ホンジュラス、コロンビア、コスタリカ、ルワンダ、ブルンジ、メキシコ、ペルーの11か国で行われています。(以前はボリビアでも行われていましてが現在は撤退しています)

毎年各国で審査が行われ、その国の最高級のコーヒーを決めているのです。

ここではCOEの称号を得るまでにどれほどの厳しい審査を潜り抜けているのかを見ていきましょう。

 

参加資格

出品者のCOE品評会の参加資格はとてもシンプルです。それは「コーヒー生産者であること」それだけです。

国のすべての農家にたいしてCOEはオープンで、農園の規模の大小、個人や協同組合といった形態関係なく1サンプルを無料で出品することができます。

アフリカンベッド

 

コーヒーの選定基準

COEに参加することはとても簡単ですが、コーヒーへの評価はとても厳しいものです。

第一次選考として、香りや風味、後味の印象や酸の質、バランスの良さなど様々な項目ごとに評価される採点が行われます。公平性を保つため、採点者にコーヒーの生産農家などの情報は一切与えられない状況で採点されます。

全てのコーヒーの内、100点満点中86点以上を獲得した、コーヒーのみ次のステージに進むことが許されます。

86点という高得点を取れるコーヒーはそう多くありません。またどれか一つでも重大な欠点がある場合すぐに除外されてしまう為、すべての面において素晴らしいコーヒーのみ次に進むことができるのです。

カッピング3

 

コンペティション

COEはコンペティションという形で6ラウンドに分けられ行われます。

COE説明

 

まず第一ラウンドとして、国内のプロのカッパー(カッピングをする人)によって採点されます。

時に400以上のコーヒーサンプルが出品される中から、86点以上の最大150のコーヒーサンプルが次のステージに進むことができます。

 

第二、第三ラウンドでも国内のカッパーによって採点され、第二ラウンド後で90サンプルまで、第三ラウンドで40サンプルまで絞り込みます。

 

第四ラウンド以降は、国際的に優れたカッパーによって採点されます。

第四ラウンドとして一度、国外のカッパーによってカッピングされ、国内カッパーからの引継ぎを行います。

 

第五ラウンドで、国外カッパーによって、30の優れたサンプルが選ばれ、ネットオークションに出品されるものが決定られます。

 

第六ラウンド、最終日では上位10のサンプルが改めてカッピングされ、最終スコアと順位が決定されます。

 

 

品質の高いコーヒーが注目されるようになり、日本でもさまざまなところでCOE受賞のコーヒーを見ることができるようになってきました。

COEのマークを見かけたら気にかけてみてください、そのコーヒーは生産者の苦労と努力により、黄金と同じくらい、もしかしたらそれ以上の価値があるものと言えるでしょう。