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コラム
COLUMN

2019.08.18
コーヒー

まーちんのコーヒーと映画:『レナードの朝』とコーヒーのリラックス効果

好きな俳優の英国人率高めなスタッフのまーちんです!

映画に出てくるコーヒーに注目するコラムの第8弾、今回は実話をもとにしたとある映画から…

ご紹介するのは、1990年公開のアメリカ映画『レナードの朝』

医師のオリバー・サックス著作の医療ノンフィクション作品”Awakenings”を原案に作られたこの映画作品は、現在はほとんど姿を消した脳炎の一つである嗜眠性脳炎に侵された患者たちと彼等を救おうと全力を尽くした医師の交流、そして束の間の奇跡の物語です。

ロバート・デニーロの演技に驚かされるこの作品において、コーヒーがどのように登場するのかを見ていきましょう!

シリーズ第7弾の『コーヒーをめぐる冒険』に関してのコラムはこちら→まーちんのコーヒーと映画:『コーヒーをめぐる冒険』とドイツの風景

 

『レナードの朝』のあらすじ

『レナードの朝』(原題:Awakenings)は1990年にアメリカで公開された、ペニー・マーシャル監督のヒューマンドラマで、アカデミー賞にも3部門でノミネートされた作品です。

レナードの朝

そんな『レナードの朝』のあらすじは…

舞台は1969年アメリカニューヨークのブロンクス。人付き合いが苦手な医師、マルコム・セイヤーは重度な神経難病や疾患を抱えた患者が多数入院する慢性神経病患者専門の病院に赴任することとなる。

臨床経験もほとんどなく、できることなら患者とは関わらず研究だけをしていたいセイヤー医師だがそうはいかず、手こずりながらも真剣に患者と向き合い仕事に取り組んでいた。

そんな日々を送る中セイヤーは、30年近くまるで抜け殻の様にただぼーっと何も反応を示していなかった患者に反射神経が残っていることに気づき、同じような症状の患者を集め様々な実験を行うようになる。

普段は微動だにしない患者たちは共通して、特定の音楽や行動といった刺激を与えると反応するということに気がついたセイヤーは更なる回復を目指して、パーキンソン病の新薬を彼らに投薬することを考える。

薬が高価ということなどの状況を鑑みて、一人の患者にのみ投薬を許されたセイヤーはもっとも重症な男性患者レナードに新薬を使うのであった。

始めはなかなか効果が出てこなかったが、ある夜ついに効果が現れレナードは自力で立ち上がり30年ぶりに目覚め、「みんな寝ているけれど、僕は起きている。」とセイヤーと言葉を交わすのであった。

他のスタッフの協力もありその後セイヤーはレナード以外の患者にも同じ薬を投薬し、期待通り全員永い眠りから目覚めさせることに成功する。レナードや他の患者たちは変わった世の中を見たり、できなかった恋をしたりと奇跡のような日々を過ごす。

しかしその奇跡も長くは続かないのであった…

 

…というもの。

他人を避けて生きてきたセイヤーがレナードたちとの関係を深めていくことで、生きていることのすばらしさや、家族や恋人や友人の大切さに気付かされるというとてもグッとくる作品です。

ロビン・ウイリアムズの優しい演技やロバート・デニーロの徐々に病気に蝕まれていく演技は圧巻です。

コーヒーが登場するのはチラッとだけではありますがどのように出ていたのかを見ていきましょう!

 

『レナードの朝』でのコーヒー

『レナードの朝』においてコーヒーはあまりフォーカスされる存在ではありませんが、会話の中や画面内に小さく登場し、人と人とのちょっとした隙間を埋める縁の下の力持ち的効果を発揮しています。

 

この作品内でコーヒーは、セイヤーとレナードが会話をするシーンで度々登場します。

目覚めたレナードとセイヤーは触れ合っていくうちに、患者と医師という関係から、友人関係や信頼関係を築いていきます。

セイヤーがレナードに対して経過確認を含めたカウンセリングを行う時や、人間関係に悩みを抱えるセイヤーにたいしてレナードが友人としてアドバイスをあげる時など、対話をする時2人はコーヒーを片手に穏やかな時間を過ごします。

話の合間合間にコーヒーを一口飲んだり、話を聞きながらコーヒーを啜ったり、ちょっとした間をコーヒーが埋めているのがわかるこれらのシーンからは、2人の関係が少しづつ縮まっていくのを感じることができます。

もう一つ「コーヒー」が登場するのは、人付き合いが苦手なセイヤー医師と、彼に寄り添い協力してくれる看護師のエレノアとの会話の中で…

抜け殻状態の患者たちはまだ回復の余地があることを病院に訴えるセイヤー医師は、他の医師たちから夢想家だと笑われてしまいますが、そんな彼に共感し実験を積極的に手伝ってくれたのがエレノアでした。

エレノアは赴任してきたばかりのセイヤーとの親交を深めようとします。そのきっかけにしようとするのがコーヒーでした。エレノアはセイヤーに「コーヒーでも飲みに行かない?」と誘いますが、人付き合いが苦手なセイヤーは断ってしまいます。

その後物語は進み、レナードと触れ合うことで、生きていることの素晴らしさを学んだセイヤーは、自分の気持ちに正直に生きることを決め、エレノアとの距離を縮めることを決意します。そこできっかけになるのが、いつかのきっかけになり損ねたコーヒーです。

映画の最後のシーンで、先に帰ろうとしているエレノアにセイヤーは病院の窓から「コーヒーを飲みに行こう!」と叫んでエレノアを誘います。

二人並んで歩く姿で映画は終わりますが、レナードから学んだ大切なこととコーヒーをきっかけに2人の距離は確実に縮まっていく、そんな未来を想像することができるエンディングです。

人と人との間を埋めるコーヒーが映し出されるこの作品。コーヒーに注目してみていると、きっと大切な人とコーヒー片手にゆっくりと会話を楽しみたくなることでしょう。

 

『レナードの朝』とリラックス効果

セイヤーとレナードがコーヒー片手に話をしている時、2人の間に患者と医師という違いはなく、仲のいい友人としてリラックスしているムードが流れています。

ここではコーヒーがもたらすリラックス効果に関して簡単にご説明します!

 

コーヒーの香りとリラックス

人間の脳はリラックスしているとアルファ波という脳波を発します。

杏林大学の古賀良彦教授による、とある研究でコーヒー粉や蒸留水、レモン油などの香りを嗅いだ際の脳波を計測しアルファ波の数値を調べるというものがあり、結果としてはコーヒーの香りを嗅いだ時の数値が一番高く、コーヒーのリラックス効果が実証されました。

コーヒー提供時

この実験結果の面白いところが、コーヒーの香りと一言に言っても豆の産地や焙煎度によってはリラックス効果が異なるという点です。

古賀教授の実験によると6種類のコーヒーの香りを使った結果、リラックス効果が期待できるのは半分の3種類で、もう半分は蒸留水と比べてもアルファ波の数値は低いという結果になりました。

更なる実験によって明らかになったのが、リラックス効果が見込まれないコーヒーの香りには逆に脳を活性化させる働きが顕著に表れたということ。

逆にリラックス効果が見込まれる香りには、脳を活性化させる働きが見られにくく、古賀教授は「コーヒーの香り」には人間の脳をリラックスさせるものと活発にさせるものがあり、用途に合わせることが重要だと提唱しています。

ちなみに、焙煎具合によってもリラックス効果は異なるようで、浅煎りのコーヒーの香りよりも深煎りのコーヒーの香りの方がより期待できるようです!

 

カフェインとリラックス

コーヒーに含まれる代表的な成分、カフェイン。このカフェインにもリラックス効果が期待できるという研究結果があります。

中村学園大学の青峰正裕教授による実験では、実験用のマウスを身動きできないようにしてストレスを与えるという作業を2回行い、1回目と2回目の間にコーヒーやカフェイン、クロロゲン酸、生理食塩水などをマウスに与えて脳内の神経伝達物質に変化があるかを観察するというものでした。

与えたのが生理食塩水の場合ではストレスの減少がわずかだったのに対して、コーヒーの場合はストレスの減少が60%以上という結果が出ていて、カフェインの場合はコーヒー以上にストレスの減少を確認することができ、カフェインによるリラックス効果が実証されました。

コーヒーを飲んでいる人

もちろん適量を守っての摂取を行わなければ逆効果ですが、リラックスするためにコーヒーを摂取するのはとても有効的です。

コーヒーを飲みながらゆっくりとした時間を過ごす。この映画を観るとそういった時間がいかに大切かを感じさせてくれます。

セイヤーとレナードの様に、誰かとコーヒー片手に香りを楽しみながら時間を過ごせば、リラックスしたとても素敵な時間を過ごせることでしょう。